この講習は、「教育訓練給付制度厚生労働大臣指定講座」ですので、
該当する方には、受講料の一部が国から支給されます。

訪問介護員養成講座2級課程実施要綱

平成15年度

1.開講目的 介護保険法施行令第3条第1項第2号に定める訪問介護員の養成を目的とします。
2.研修事業の名称 訪問介護員養成講座2級課程
3.実施場所 正心実業専門学校  千葉県野田市中根207番地
4.研修期間 標準研修期間  約2ヶ月(学内で19日間の講義・演習。4日間の施設実習)。ただし、やむを得ない場合については、1年6ヶ月の範囲内で修了することができます。


5.研修カリキュラム
 A.講義(58時間)

教科名 内     容 時間数
福祉理念とケアサービスの意義 ・QOLの向上、ノーマリゼイション等の各福祉分野に共通する主流理念
・ケアサービスの意義
・チームケアの必要性
  継続的ケアと総合的ケア、地域福祉の視点、事例にみる連携と役割分担
サービス提供の基本視点 ・豊かな人間観
  生活者としての援助対象の把握,生涯発達の視点,自己実現の視点 等
・他者理解と共感
・自立支援
  経済・身体的自立と精神的自立、役割意識とプライド、能動性・主体性
・利用者の自己決定
老人福祉の制度とサービス ・老人保健福祉の背景と動向
・介護保険制度の概要とサービスの理解
・その他の老人保健福祉の制度とサービスの理解
・医療・年金・生活保護制度・住宅施策等その他老人保健福祉に関連する制度、施策
障害者(児)福祉の制度とサービス ・障害者(児)福祉の背景と動向
・身体障害者福祉の制度
・知的障害者福祉の制度
・児童福祉の制度
・各福祉サービスの種類、内容とその役割
・障害者(児)福祉に関する制度、施策
訪問介護サービス概論 ・訪問介護サービスの社会的役割
・訪問介護サービスの制度と業務内容
  介護保険制度における運営基準等の理解
・チーム運営方式の理解
・24時間対応巡回型訪問介護サービスの理解
・在宅介護支援センター等関係機関との連携
  介護保険制度における居宅介護支援との連携
・近隣・ボランティア等との連携
・関連職種の甚礎知識
訪問介護員の職業倫理 ・訪問介護サービス業務においてとるべき基本的態度
・福祉業務従事者としての倫理
・サービス提供における利用者の人権の尊重、プライバシーの保護等
・成年後見制度と権利擁護制度
障害・疾病の理解 ・加齢による老化
・痴呆
・脳卒中後遺症(肢体不自由、失語症 等)
・精神障害(精神分裂病を中心として)
・脳性麻痺、脊髄損傷等による肢体不自由
・知的障害、自閉症、ダウン症
・てんかん
・視覚障害、聴覚障害
・心機能障害等の内部障害
・高血圧、糖尿病
・介護保険法における特定疾病の概要  等
高齢者、障害者(児)の心理 ・高齢者、障害者(児)の生活・行動と心理
・高齢者、障害者(児)の人間関係
・高齢者、障害者(児)とのコミュニケーション
・活き活きとした生活に向けての心理的援助の実際
高齢者、障害者(児)等の家族の理解 ・家族、世帯等の定義と内部構造
・高齢者、障害者(児)の家族のストレス
・家族に対するアセスメントの方法
・家族とのコミュニケーションと援助
・母子、父子家庭の理解
介護概論 ・介護の目的、機能と基本原則
・介護ニーズと基本的対応
・在宅介護におけるリハビリテーションの視点
・リハビリテーション介護とは
・ターミナルケアの考え方
・介護者の健康管理
介護事例検討 ・高齢者介護の特徴と留意点
  一人暮らしの高齢者、寝たきりの高齢者、痴呆性高齢者、骨折等への注意、高齢者と性 等
・障害者介護の特徴と留意点
  進行性障害への配慮、障害者夫婦への援助、精神障害への対応、視覚・聴覚障害者への対応 等
・障害児介護の特徴と留意点
  思春期の特徴と対応、家族への対応、自傷・他害への対応 等
住宅・福祉用具に関する知識 ・生活行動と生活空間
・在宅介護における住宅の役割と機能
・快適な室内環境
・防災等の安全管理
・住宅改造のポイントと事例
・福祉用具の役割と利用に関する知識
・主な福祉用具の種類と機能・使用法に関する知識
・介護保険制度上の福祉用具貸与・購入費、住宅改修費の概要
家事援助の方法 ・家事援助の目的、機能と基本原則
・家事援助の方法
・家事援助における自立支援
・高齢者、障害者(児)と栄養、食生活のあり方
・食品の保存・管理
・ゴミの始末、調理器具、食器等の衛生管理
・高齢者、障害者(児)への調理技術(味付け、きざみ食 等)
・糖尿病、高血圧等に対応する特別食
・高齢者、障害者(児)と被服
相談援助とケア計画の方法 ・ケアマネジメントの視点と方法
・介護保険制度における居宅介護支援の理解
・相談援助の目的、機能と基本原則
・情報収集とニーズの発見
・業務におけるケア計画の方法
  目標の設定、計画の作成
・援助内容の見直しの視点と手続き
医学の基礎知識1 ・日常的な疾患の基礎知識と予防・対処方法
  風邪、発熱、腹痛、火傷、骨折、食中毒 等   ※バイタルサインの発見方法を含む
・感染症の理解と予防   MRSA、B型肝炎、疥癬、梅毒 等
・医療関係制度の基礎知識識
在宅看護の基礎1 在宅看護方法の理解
 ・身体の観察
   観察の視点、体温測定、血圧測定 等
 ・薬の飲ませ方と保管
 ・特別な処置
   吸引、吸入、浣腸、摘便 等
リハビリテーション医療の基礎知識 ・リハビリテーション医療の意義と役割
・リハビリテーション医療の概要
  理学療法,作業療法、言語療法 等
・訪問リハビリテーションのスタッフとの連携の進め方
・リハビリテーション介護とは

 B.演習(42時間)

教科名 内     容 時間数
福祉サービスを提供する際の基本的な態度に関する演習 ロールプレイ等の方法によりサービス提供場面の演習を通してサービス利用者に対する共感的理解と基本的態度を形成する
  訪問・退出時の挨拶
  傾聴的態度、信頼関係の形成
  物の処分・移動における言葉かけ
  銀行入金代行業務や買物業務時の注意点(レシートの取得 等)
  できないことの拒否の仕方・助言の仕方
  痴呆性高齢者等とのコミュニケーション
  視覚・聴覚障害者とのコミュニケーション
介護技術に関する演習 ・食事の介護
・排泄・尿失禁の介護
・衣服着脱の介護
・入浴の介護
・体位・姿勢交換の介護(座位保持、褥瘡への対応を含む)
・肢体不自由者の歩行の介護
・車椅子への移乗等の介護
・車椅子等での移動の介護
・視覚障害者の歩行の介護
・ベッドメイキングの方法
・身体の清潔(清拭、洗髪、口腔ケア等)の方法
・緊急時対応法(骨折、火傷、てんかん発作、化学物質による中毒等)等
・腰痛の予防等援助者の健康管理
30
訪問介護計画の作成等に関する演習 ロールプレイ、VTR等により情報が提供された想定事例に対して以下の項目を学習
・業務のための情報収集とアセスメント
・サービス提供プランの想定
・訪問介護員としての援助目標の設定とケア計画の作成
・記録の書き方
・上司への報告・相談の仕方(カンファレンスでの報告の仕方を含む)
・事例報告のまとめ方
レクリエーションに関する演習 ・レクリエ一ションの視点とプログラム
・高齢者、障害者(児)を対象とするレクリエーションの体験学習

 C.実習(30時間)

教科名 内     容 時間数
介護実習 特別養護老人ホーム、老人保健施設、身体障害者療護施設、肢体不自由児施設、痴呆性老人グループホーム,現に介護サービスを提供している有料老人ホーム等における介護実習 16
訪問介護サービス同行訪問 訪問介護サービス同行訪問による業務実習
老人デイサービスセンター等のサービス提供現場見学 デイサービスセンター、デイケアセンター、在宅介護支援センター、訪問看護ステーション等の在宅サービス提供現場の見学

 ※他に、オリエンテーションや考査等の時間があります。

 ※研修時間の概要
初めの19日間は学内で「講義」・「演習」を集中して行い、学内の講習を修了後、指定された日に、施設での「実習」を4日間行います。
原則として、講義・演習は月曜日から金曜日の毎日9:00〜16:10、介護実習は2日間、訪問介護サービス同行訪問は1日間(半日×2回分)、老人デイサービスセンター等のサービス提供現場見学は1日となります。
6.研修修了の認定方法 研修の全課程を修了し、講義、演習、実習ごとの効果測定を適性に修了した者を養成研修修了者として認定する。なお、養成研修受講者が、やむを得ない事情により研修の一部を受講できなかった場合、補講等により、同等の知識が得られた場合に研修修了者と認定する。
また効果測定が合格点に到達しない場合、面接指導等を行い、再度効果測定をし、合格点に到達するまで指導を行うこととします。
7.開校時期 第1回 平成15年10月2日(前日にオリエンテーション実施)
第2回 平成16年1月8日(前日にオリエンテーション実施)

8.受講資格 原則として、訪問介護サービス事業に従事することを希望する者、
従事することが確定している者又は既に従事している者とします。
9.受講手続 別紙申込書に拠り、当校事務局に直接お申し込みください。
10.受講料・実習費 95,000円(税込。2回分割可)
11.教科書代 7,500円(税別、申込時に納入してください。)
12.研修科目の免除 1.3級課程修了者
 *講義
  (1)サービス提供の基本視点    (3時間)
  (2)訪問介護サービス概論     (3時間)
  (3)介護概論           (3時間)
  (4)家事援助の方法        (4時間)
 *演習
  (1)福祉サービスを提供する際の基本的な
    態度に関する演習       (4時間)
  (2)レクリエーションに関する演習 (3時間)
 *実習
     老人デイサービスセンター等の
     サービス提供現場の見学    (6時間)

2. 介護サービス技能審査に合格した者
   (1)受験資格ごとの免除科目
     1.向上コース修了者
      ・介護概論(3時間)
     2.短期課程(700時間)修了者
     *講義
       ・相談援助とケア計画の方法(4時間)を除くすべて
   (2)在宅介護サービス実務経験1年以上の者(注1)
     1.向上コース修了者
      *講義
       ・介護概論(3時間)
      *演習
       ・訪問介護計画の作成等に関する演習(5時間)
        を除く全科目
      *実習
       ・全科目
     2.短期課程(700時間)修了者
      *講義
       ・相談援助とケア計画の方法(4時間)を除く全科目
      *演習
       ・訪問介護計画の作成等に関する演習(5時間)
        を除く全科目
      *実習
       ・全科目

3. 特別養護老人ホーム等の生活指導員、寮母、介助員として
  1年以上の従事経験がある者(注1)
      *実習
       ・介護実習(16時間)
       ・老人デイサービスセンター等のサービス
        提供現場の見学(6時間)

(注1)実務経験1年以上とは、「就業期間」が1年(365日)以上であり、かつ、「うち在宅介護サービスの業務に従事した日数」が150日(1日8時間換算)以上のことをいう。
 なお、実務経験と資格取得の前後関係は問わないこととする。
13.その他 ・実習先の施設に提出するため、次の項目が含まれる
 健康診断書が必要になります。

 1.胸部レントゲン検査、
 2.検便(腸チフス・パラチフス・赤痢・サルモネラ菌等)、
 3.現症、
 4.主な既往症

・ご不明な点はお問い合わせください。
  担 当 : 正心実業専門学校  伊原 敏博
  T E L : 04−7125−4011
  F A X : 04−7123−9091
  E-Mail: info@seishin.ac.jp

スタートページに戻ります